続・西岐波進学教室ブログ

西岐波中生徒限定の学習塾

中1ショック ~中編~

前回のブログで中1ショックに陥らないためには精神的な支えが必要だと書きましたそれは塾だけでなく家庭でも同様です。

 

 

初めての中間テストを迎える中1生にとっては、親から「しっかり頑張りなさい」というプレッシャーを受け、本人も「頑張って良い点を取らねば」と思います。でも英単語だけでなく、地理の地名、実験道具の名称や使い方等、覚えるものがたくさんあります。まだ数学は難しくないものの計算ミスが多く思うようにいかない…。

 

やってもわからない、やり方がわからない…

親の期待と反比例に生徒本人の焦りは膨らみます。

 

不安が続き、自分の立てた目標に達しなかった場合、やる気がどんどん失われ逃げ道を探すようになります。しかし、初めての中間テストで失敗したくないという気持ちはまだ残っているので心はさらに疲れてきます。食欲がなくなり、なかなか眠れない…。これが中1ショックです。

 

ほとんどの中1生が大なり小なりストレスを感じますが、それを乗り越える生徒と乗り越えられない生徒がいます。

 

ストレスを乗り越えられない生徒は心が弱いのか?

 

決してそうではありません。親や塾の期待に応えようとする真面目な生徒が陥るようです。「オマエには期待していない」なんて言う親はいません。期待されないというのはあまりに可哀想です。しかし、期待に応えようとしてもなかなか上手くいかない。これは社会人でも同じことが言えます。上司や先輩に期待されてもなかなか上手く仕事がこなせない。ミスばかりしてしまい、逆に迷惑をかけてしまう…。こんな時に「やる気を出せ」と言って無理な話です。人間は、外からいくら「やる気を出せ」と言われてもやる気が出るものではありません。「やる気」というものは、他から強制されればされるほど失われていくものです。やる気のない人間は失敗回避型傾向が強いといわれます。行動を起こす前に「失敗したらどうしよう」というマイナス要因ばかりが気になり、なかなか行動に移せないことをいいます。

 

ここで重要なのは「自分の子どもができないのは怠けているから」と思わないことです。中1ショックに陥る生徒は真面目な生徒です。決して怠けているわけではありません。テスト結果は思わしくないでしょうが、本人はこれを楽観的に捉えてはいません。逆に私たち大人が楽観的に捉えるべきです。「まだまだ中学生活は始まったばかり。また次のテストで頑張ればいいよ。」と余裕を持った一言をかければいいと思います。「しっかりしなさい!」と叱咤激励するのではなく、大人自身がゆったりと構えた一言です。この一言で中1ショックに陥った子どもは楽になるはずです。

 

たとえ、中間テストに失敗したとしてもそれは言い換えれば「1回目のテストに失敗した」というだけ。1か月後には期末テストがあります。中間テストが終わるとプレッシャーから解放されますから、中1ショックに陥った生徒は回復していきます。根が真面目な生徒なので期末テストで挽回できます。しかし、いつまでもこの失敗を引きずっていると梅雨時のじめじめした気候と重なり、勉強するのが苦でたまらない状況になります。

 

期末テストも結果が良くなかった…

 

だとしたら、夏休み中に集中して復習に取り組めば、十分みんなに追いつくことができます。英語、数学は積み重ねが重要な科目で、前の単元が分からなければ次の単元も分からなくなってしまうので、特に力を入れて復習しておきましょう。