今日のブログは授業について。
塾講師にとって日々の授業の進め方は永遠の課題であろう。
教えたことをどうやって生徒に定着させるか。また、どうやって印象付けるか。一筋縄ではいかない。
教科書やテキストに載っている解説部分を読んでいるだけの授業ではおもしろくない。演習問題を反復することで定着はできるかもしれないが、習ったことを忘れるのも早いだろう。
やはり、授業中に「へえ、なるほど!」と生徒に小さな感動を与えるような雑学的要素が必要ではないかと思う。
例えば国語、
こちらの地区では私立高校の入試に睦月(1月)、如月(2月)のような旧暦が出題されるが、睦月から師走までの12か月分を黒板に書き、「これを覚えなさい。」では味気ない授業になってしまう。
ならば、どうして1月のことを睦月というのか、など語源から教えると記憶が定着するのではないだろうか。
「卯月(4月)の卯は干支のうさぎ年を表している。子・丑・寅・卯…と順番に数えて4番目に来るから4月のことを卯月と言うんだ。」
これには諸説あり、卯の花の咲く季節だからという説もある。
例えば社会、
「お腹が痛くなったときに飲む薬の正露丸は、征露丸が本来の名称で、ロシア(露)を征伐するという意味で日露戦争のときに作られたんだ!」
社会は雑学的要素が多く含められる。
例えば英語、
「carryやcargoはcarからの派生語。carはそもそも「走る」という意味でcar→carpent(二輪馬車)→carpenter(二輪馬車を作る人=大工)となった。」
「newsという単語はn(north)、e(east)、w(west)、s(south)の東西南北の頭文字をとって作られたと言われているけど、これはガセ。本来はnew things。」
こんな感じで授業を進めると、生徒の印象度は大きく変わってくるし、その日に習った授業のこともなかなか忘れにくいのではないだろうか。
塾講師の多くが、「教えるべきことは全て分かっている」と油断し、授業の予習を疎かにしてしまいがち。でも、子どもが「へえ!」と感心し、帰宅後に保護者に対して「今日、塾の先生がね…」と話したくなるようなネタを仕込むことで生徒たちも勉強に対して興味を持つのではないだろうか。
塾は本来、成績を上げることが最大の目的。
しかし、今はどんな業界でも本来の目的に+αが必要な時代になった。
生徒たちにとってもその保護者にとっても、子どもが勉強に興味を持つということは有益なこと。
塾講師もしっかりと予習に力を入れ、常に興味深い授業を展開することを心がけるべきと改めて思った今日この頃。