今日は中3冬期講習の2日目。面接対策です。
最近では、受験科目に面接を課す高校が増えてきました。推薦入試では当たり前に行われる面接ですが、一般入試においても受験科目に面接を課す高校が少なくありません。この高校入試の面接は中学生の何を見抜くのでしょうか。そして、受験生である中3生はどんな点に気をつければよいのでしょうか。
「高校受験での面接が人生で最初の面接だ。」という中学生は多いと思います。「不安だなあ」「面接とか苦手だなあ」と感じていませんか?誰だって、目上の人に自分のことを聞かれれば緊張します。しかも、面接会場という非日常的な空間であればなおさらです。だから、面接が苦手なのはみんな一緒です。塾内でも毎年、冬期講習時に面接対策の授業を行っています。生徒ひとりひとりに対して、「入室」→「質問」→「退室」という本番と同じように模擬面接まで行います。いつも来ている場所で、いつもの講師が面接官の役割をしているにも関わらず、生徒たちは非常に緊張してこの模擬面接に臨みます。しかし、「どんな質問をされるのか」、「どんな点に注意して答えればいいのか」、などを理解していれば、多少なりとも自信を持って面接に臨めるのではないでしょうか。そこで、高校入試の面接での注意点をいくつか紹介します。
1. 面接での評価ポイント
①受験生の人柄
受験生の人柄や勉強に対する意欲は試験や調査書だけではわからない部分があります。だから、面接を行うのです。そして、自分の高校にふさわしい生徒かどうかを判断します。
②学校の校風に合っているか
私立高校は、校風、教育方針、校則などに特徴や個性があります。それに合う生徒かどうかを学校側もチェックしています。
③意欲や熱意
どうしてもこの高校に入りたいという熱意、入学したらこんなことがしたいという熱意を重視する高校が増えています。
④入学する意志があるか
受験生は複数の学校を併願して受ける場合があります。「第一志望校」なのか「すべり止め」なのか直接受験生に問いかけることもあります。
⑤調査書で気になった点をチェック
調査書に書かれている内容が正しいものかどうか、不明な点がある場合にハッキリさせることも面接では大切な目的になっています。志願理由書や自己推薦書などは何を書いたか覚えておかなければなりません。各中学校に提出する前にコピーをとっておくといいでしょう。
2. 面接でよく聞かれる質問
1 志望理由(86.0%)
2 高校でやりたいこと(72.2%)
3 クラブ活動(69.0%)
4 将来の進路(65.4%)
5 中学校時代の思い出(50.4%)
3. 合否に対しての影響
①面接の合否の影響
合否にはほとんど影響しない (28.1%)
ボーダーでの判断材料(20.0%)
合否判定の重要資料(50.1%)
面接をどの程度重視しているかは、学校によって違いますが、合否の重要な資料としている高校が半数をしめています。
②面接で不合格になった例
筆記試験でクリアして面接で不合格になったことが・・・
ある 56.3% ない 43.7%
面接の結果で不合格になることは半数以上の学校で実際にあるようです。入試は1点を争う戦いです。ボーダーライン上に何人もひしめき合っている場合、意欲がある、人柄で好印象を与える生徒を優先するのは当然のことでしょう。逆に筆記試験で失敗しても面接で逆転することもあるのです。
③公立高校では・・・
全国では7割以上の公立高校で面接が実施されています。中途退学者が多くなっていることもあって、生徒の入学後の意欲に過敏になっているようです。
4. 面接官は受験生のどこを見るか
1 意欲、熱意(83.8%)
2 服装と髪型(81.3%)
3 礼儀作法、態度(78.9%)
4 言葉づかい(76.4%)
5 性格、人柄(70.0%)
6 返答内容(64.6%)
面接室以外(待合室など)での態度も評価するか・・・
する 54.5% しない 45.5%
最後に・・・
1. 質問に対して答えるときは大きな声ではっきりと!
メラビアンの法則というのがあります。それによると、コミュニケーションを通して伝わるメッセージのうち言葉そのものは僅か7%の割合しかなく、顔の表情が55%、声のトーンが38%だそうです。つまり受験生が面接官の目の前に座った瞬間に既に55%は相手に伝わっている、何を話そうが、その話し方によって38%が伝わっている、ということです。また38%についても、大切なのは、さわやかな声、明るい声です。
2. ポイントを絞る。話すことは最大3つまで!
1つの質問に対してあれこれといろいろ話すと矛盾が出てきます。話すことは最大で3つまでと心得ること。
3. 「~です」、「~と思います」など、語尾をはっきりと!
出だしの話し方は元気良く、明るかったが話していくうちにだんだんと声が小さくなる受験生も多いです。「自信の無さ」「うそをついているのではないか」というような評価をされてしまいます。
高校はスラスラと話せる生徒を望んでいるのではない、高校が知りたいのは生徒自身の考え方であり、一般論的な正解ではない、ということを頭に入れること!