「授業ではわかるんだけど、テストではできない。」
「授業中のテキストやプリントの問題は解けるんだけど、テストになったら解けない。」
という生徒がいる。
生徒が「わかった」と言っても本当に理解しているかどうかは疑問だ。
昔、ある大手の塾に勤めていたとき、先輩講師に「生徒に『わかった?』と聞いてはいけない。理解しているかどうかは類似問題をさせて確認しろ。」と言われたことがある。
確かに授業中ちゃんと話を聞いて理解できたと思っていても、いざ問題を解いてみるとできなくなることはあるのだ。
例えば、サッカーで有名な指導者からシュート方法を教えてもらったとする。指導者の話を聞き、お手本を見ただけで上手くなるのか…。もちろん上手くなるはずがない。
いくら有名な指導者であっても、「やってみる」がないと身にならない。
勉強も同じ。
話を聞く、黒板を見る、だけでは「わかる」を「できる」に変えられない。
「詰め込み勉強」が問題になったことがあった。意味もわかっていないのに覚えてもしょうがない、暗記よりも理解することが大切だということなのだろう。しかし、詰め込み勉強が問題視されたため、「反復学習」や「音読」が軽視されてきた。
音読の大切さは以前のブログにも書いたことがあるが、意味もわからず音読したこと、暗記したことが、後々になって「ああ、こういうことだったのか。」とわかるときもある。
理解することはもちろん大切なだが、理解しただけでなく、それを実践して初めて力になる。反復学習や音読は効果のある勉強方法だということを忘れてはいけない。